引っ越しの際、忘れてはならないのが光回線の手続きです。インターネットが使えない期間ができると、生活や仕事に支障が出る可能性もあります。
この記事では、光回線の「移転」と「乗り換え」の違いをはじめ、手続きの流れ、注意点、費用、そしてお得なキャンペーン情報までを、専門家の解説を交えてわかりやすくご紹介します。
光回線の引っ越し手続きは「移転」か「乗り換え」のどちらかを選ぶ
引っ越しに伴う光回線の手続きは、大きく分けて2つのパターンがあります。
- 移転手続き:今使っている光回線を引っ越し先でもそのまま使う方法
- 乗り換え手続き:現在の契約を解約して、他社の光回線に新規契約する方法
移転手続きについて、専門家は次のように説明しています。
移転手続きとは
現在契約している光回線を引っ越し先にそのまま引き継ぐ手続きです。契約内容(契約プランや月額料金など)は変わらず、引っ越し先の住所に合わせて回線の設置作業が行われます。通常、引っ越し元と引っ越し先の両方に回線工事が必要な場合があります。主に同じプロバイダー内での移動となります。
乗り換え手続きとは
現在契約している光回線を解約し、他社の光回線サービスに新規契約をする手続きです。乗り換え先では、契約内容や料金プランが異なるため、最初から新たに契約を結ぶ必要があります。乗り換えには、他社の回線工事や機器の設置が必要になることが多いです。プロバイダーや回線業者を変更するケースにあたります。
簡単に言うと、移転手続きは同じプロバイダーで住所を変更するだけですが、乗り換え手続きは新しいプロバイダーに契約を変更することを指します。
光回線を継続利用できるかはエリアと設備の条件次第

光回線を引っ越し先でも継続利用できるかどうかは、複数の条件によって決まります。
継続利用が可能な主な条件
1.提供エリアの対応状況
現在契約中のプロバイダや回線事業者が、新居でサービスを提供しているか確認が必要です。特に地方やマンションの場合、提供エリア外の可能性があります。
2.回線設備の有無
新居に光回線の設備があるかどうかを確認します。特に、戸建てや築年数の古い物件では設備が整っていない場合があります。
3.回線タイプの対応状況
現在利用している回線タイプ(例:フレッツ光、光コラボ、NURO光など)が、新居でそのまま利用できるか確認します。一部の回線は提供エリアによって異なることがあります。
4.工事の必要性と費用
新居での光回線の引き込み工事が必要かどうか、その際の費用負担や工事日程について確認します。
5.契約内容の変更有無
引っ越しに伴い、契約プランや条件が変わる場合があります。割引の適用条件や契約期間のリセットなどを確認してください。
6.解約金・違約金の発生条件
新居で利用できない場合、現在の契約を解約する必要があるため、解約金や違約金の発生条件を確認します。
継続利用の確認方法
継続利用できるか、主な確認方法はこちらです。
- 契約中のプロバイダに連絡し、新住所での利用可否、工事費、契約条件を確認
- 回線事業者の公式サイトで提供エリアを検索
- 不動産会社・管理会社に設備状況を問い合わせる
- 設備が整っていない場合は、工事の可否を回線事業者に相談
- プロバイダの「引っ越し専用サポート窓口」がある場合は活用する
継続利用と乗り換え、それぞれのメリット・デメリットを比較
引っ越しを機に継続か乗り換えかを選ぶ際、それぞれの特徴を比較することが大切です。
継続手続き5つのメリット
1.契約の引き継ぎがスムーズ
プランや料金体系を再設定する必要がなく、新規契約の手間が省けます。
2.解約金が不要
途中解約の違約金が発生しません。
3.初期費用の節約
新規契約時の事務手数料や工事費が不要なことが多いです。
4.設定や機器がそのまま使える
ルーターや接続設定を引き継げるため、再設定の手間が減ります。
5.プロバイダ特典や長期割引が継続可能
長期契約による割引やポイント還元がそのまま継続されるため、乗り換えよりもコストパフォーマンスが良いケースがあります。
継続手続きの4つのデメリット
- 提供エリア外では利用不可
- 移転工事が必要になる場合あり(費用:数千〜数万円)
- 回線速度やプランが変わることがある
- 他社にもっとお得なプランがある可能性も
- 移転手続きに時間がかかる(準備期間は数週間〜1ヶ月)
乗り換え4つのメリット
- 高額キャッシュバックや月額割引が受けられる
(例:NURO光やauひかりで数万円の還元あり) - 工事費無料キャンペーンが多い
- 最新サービスや高速回線プランが利用可能
- スマホとのセット割で通信費が安くなる
- 契約内容を見直す機会になる
乗り換え4つのデメリット
- 現在の回線で違約金や工事費残債が発生する
- 解約と新規契約のタイミングを調整する手間がある
- インターネットが使えない期間ができる可能性がある
- 特典の申請条件が複雑な場合がある
光回線の引っ越し手続きの基本的な流れ

光回線の引っ越し手続きの流れについて解説します。
継続利用の場合
- 1〜2か月前:プロバイダに連絡し、新居での利用可否を確認
- 1〜1.5か月前:移転手続きの申し込み
- 3〜4週間前:撤去工事・開通工事の予約(繁忙期は特に注意)
- 引っ越し当日:ONUやルーターを持参、工事に立ち会い
- 開通確認:インターネット接続をチェックして完了
乗り換えの場合
- 2か月前:新居で使える回線を確認(住所・建物名・部屋番号まで)
- 1.5か月前:乗り換え先を決定し、申し込み
- 1か月前:工事日を調整、必要書類を準備
- 2〜3週間前:現契約の解約手続きを実施
- 引っ越し当日以降:開通工事、機器設置、接続確認
引っ越し時に光回線で失敗しないための注意ポイント
引っ越し時に光回線で失敗しないために、注意点もみていきましょう。
- 管理会社や大家の許可が必要な場合がある
- 更新月での解約なら違約金が発生しない
- ポケットWi-Fiのレンタルも一時的な代替手段として有効
- 工事の予約は早めに。繁忙期(3〜4月)は特に混雑
引っ越しに合わせて見直したい!お得な光回線プランとキャンペーン情報

時期にもよりますが、キャンペーンを実施している回線もあります。よくある主なキャンペーンはこちらです。
継続利用向け
- フレッツ光やドコモ光:移転工事費の割引
- ドコモ光:dポイント還元や月額割引あり
- 手続き代行サービスを提供しているプロバイダも多い
乗り換え向け
- NURO光:最大45,000円のキャッシュバック+工事費無料
- auひかり:最大60,000円のキャッシュバック(プロバイダ経由)
- ソフトバンク光:違約金最大10万円補助+おうち割適用
光回線は自分の生活スタイルに合わせて選択しよう
引っ越しに伴う光回線の手続きは、「継続」か「乗り換え」かによって準備内容や費用が大きく異なります。提供エリアや設備の有無を早めに確認し、自分の生活スタイルに合った選択をすることが大切です。
お得なキャンペーンを活用すれば、工事費や違約金の負担を軽くすることも可能です。準備は引っ越しの2か月前から始めておくと安心です。