はじめに

「ホームページって何から始めればいい?」「ドメインとサーバーはどう選ぶ?」——初めてだとつまずきがちなポイントを、作業の順番に沿って解説します。この記事だけで、目的設計 → 準備 → 作成 → 公開 → 最初の集客まで一気通貫で理解できます。

目次


ホームページ制作の全体像(最初に知るべきこと)

初心者がスムーズに進めるコツは、準備物を先にそろえること。
必須の3点セットは以下です。

  • ドメイン(サイトの住所)
  • サーバー(サイトを置く場所)
  • 掲載物(テキスト・画像・ロゴ・会社情報・商品情報 など)

文章や画像は“作りながら”でもOKですが、トップページに載せる核情報(キャッチコピー、事業概要、問い合わせ導線)は先に用意すると、デザイン・構成が決まりやすくなります。


目的と目標の決め方:成果につながるKGI/KPI

まず**目的(KGI)**を決めます。例:

  • 販売:オンラインで月○件受注
  • 問い合わせ:2年後に月○件のリード獲得
  • 採用:月○件の応募

次に、目的達成のためのKPIを設定します。例:

  • 月間UU(訪問者)/ セッション
  • 主要ページのCVR(問い合わせ/資料DL率)
  • 指名検索数(屋号・ブランド名での検索ボリューム)

目的がハッキリすると、やるべき施策が明確になります。販売重視なら商品ページと決済、問い合わせ重視ならお問い合わせボタンの配置・数・文言の最適化が優先です。


ホームページの効果:小規模事業ほど“信頼設計”が武器

ホームページはオンラインの名刺/パンフレット/カタログ
信頼性を高める定番ブロック:

  • 実績・導入事例(数字・写真・お客様の声)
  • プロフィール・代表挨拶(顔写真・経歴・資格)
  • 所在地・連絡先(地図・電話・営業時間)
  • よくある質問(購入前の不安を先回りで解消)

誰が」「何を」「どうやって」「いくらで」「なぜ安心か」が1ページで伝わると、問い合わせ率が段違いになります。


初心者が失敗しやすいポイントと回避策

失敗1:検索されないサイトになる

  • 回避策:ページごとに1検索意図を明確化(例「エリア名+サービス名」)。
    H1/タイトル/メタ説明にキーワードとベネフィットを自然な文章で入れる。

失敗2:スマホ未対応・読みづらい

  • 回避策:モバイルファーストで設計。フォント16px以上、余白広め、行間1.6〜。

失敗3:問い合わせ導線が遠い

  • 回避策:全ページの上部・下部・本文途中の3か所に“問い合わせ/見積もり”を配置。

失敗4:素材不足で更新が止まる

  • 回避策:写真・事例・Q&Aを最初に30個リスト化。公開後は週1本の更新を目安に。

基本フロー:準備→設計→制作→公開の手順

  1. 掲載物の準備
    会社概要、商品/メニュー、料金、写真、ロゴ、問い合わせ文面、特商法/プライバシー。
  2. ドメイン・サーバー契約
    覚えやすい短いドメインを確保。常時SSL・自動バックアップ・PHP最新版対応のサーバーを。
  3. 構成とデザイン
    サイトマップ(例:トップ/サービス/料金/事例/会社情報/ブログ/お問い合わせ)。
    ワイヤーフレーム→デザイン→実装(テーマ・テンプレート活用でOK)。
  4. 公開・初期設定
    検索エンジン向けのメタ情報/OGP/サイトマップ/アナリティクスを設定。
    公開後に表示速度・404・内部リンクを点検。

もっとも重要なのは掲載物の準備。ここが固まると、以降の工程が速いです。


ドメインとサーバーの選び方(初心者向けチェックリスト)

ドメイン

  • 短く覚えやすい(ハイフン少なめ、ブランド名に近い)
  • 末尾は .com / .jp など信頼されやすいもの
  • 将来のブランド拡張を想定した命名に

サーバー

  • 稼働率・速度(表示速度=離脱率に直結)
  • 自動バックアップ無料SSLWAF/IPS等のセキュリティ
  • PHP/データベースの最新版対応サポートの評判
  • 料金は必要性能とのバランスで選択

常に更新されている」(機能・スペック・セキュリティ)が基準。後からの移設コストは高いので、最初に妥協しないのがコツ。


スマホで見やすいデザイン&コンテンツの作り方

アクセスの多くはスマホ(8割前後)

  • 1画面1メッセージ(見出し→要点→行動ボタン)
  • カラーは3色以内(ベース/アクセント/警告で使い分け)
  • 写真は人物・手元・現場感が伝わるものを優先
  • CTA(行動喚起)は「無料見積」「LINE相談」「資料DL」など低ハードル
スマートフォンに最適化されたサイト、サイトをスマホで表示

文は短く、箇条書きと太字を適度に使い、視線の流れを作るのがポイント。


ツール選び:Wix?WordPress?それぞれの向き不向き

Wix(ノーコード)

  • 向き:スピード重視/ドラッグ&ドロップでとにかく早く形に。
  • 注意:高度なデザイン/構造化データ/拡張は専門家支援があると安定。

WordPress(CMS)

  • 向き拡張性・SEO・運用の自由度を重視。記事更新・LP量産・プラグイン活用。
  • 注意:テーマ選定・セキュリティ・バックアップなど運用設計が必要。

デザインのクオリティや将来の拡張を求めるなら、プロのデザイナー/開発者と組むのが近道です。


無料か有料か:費用の考え方と移行のコツ

  • 無料ツール広告表示や機能制限が前提。試作→検証には最適。
  • 有料プランは独自ドメイン/広告非表示/速度最適化/サポートが手厚い。
  • 移行時はURL設計301リダイレクトを忘れずに(SEO資産を保全)。

スタートは無料でもOK。成果が出始めたら有料化して、信頼とパフォーマンスを底上げしましょう。


公開直後にやるべき初期SEOチェックリスト

  • **タイトル(32文字前後)**に主要キーワード+ベネフィット
  • **メタディスクリプション(80–160文字)**で要点と行動喚起
  • H1は1ページ1つ/H2・H3で論理構造を明確に
  • 画像のalt属性に内容を簡潔に
  • 内部リンクで関連ページを相互接続
  • XMLサイトマップ送信/robots.txt確認
  • ページ速度(画像圧縮・不要JS/CSS削減)
  • CV計測(フォーム送信、電話クリック、ボタンクリックのイベント設定)

よくある質問(FAQ)

Q. とりあえず形だけ作ってもいい?
A. まずは1枚のランディング構成で公開→問い合わせ導線の反応を見ながら、サービス詳細や事例を足すのが最速です。

Q. 文章が苦手です。
A. 「結論→理由→事例→行動」の順で、600–900文字のセクションを積み上げればOK。実績や数字を1つ入れると説得力が上がります。

Q. 画像はスマホで撮影でも大丈夫?
A. ライトや背景を整えれば問題なし。人物の目線・手元・現場感が伝わるカットを意識しましょう。


まとめ:最短で形にし、改善を回す

  • 目的→KPI→導線設計の順に決めると、迷いません。
  • ドメイン/サーバー/掲載物を先に用意すれば制作が加速します。
  • 公開後は初期SEOチェック週1更新で改善を続けましょう。

まずはトップページとお問い合わせだけで公開し、小さく始めて速く回す。これが初心者の最短ルートです。