鍼灸は不妊に効果ある？現役鍼灸師が教える不妊鍼灸の実態（記事監修：こもの鍼灸院）

不妊でお悩みの方への新しい可能性の一つとして、注目を集めているのが「不妊・妊活鍼灸」です。この記事では、現役で活躍されている鍼灸師監修のもと、不妊鍼灸についてご紹介します。鍼灸がどのように不妊に効果をもたらすのか、データや事例もご紹介していますので、ぜひ最後までご覧ください。

不妊・妊活鍼灸とは？普通の鍼灸との違い

普通の鍼灸では痛みやこりの部位を特定して対処していくのに対し、不妊・妊活鍼灸では子宮への血液循環をメインとしながら、原因となりそうな些細な症状でも改善するために治療していきます。当院が不妊・妊活のために重要視しているのが「子宮への血液循環」です。

薬や注射を使用せず、血液の循環や凝りをほぐすという点に関して、鍼灸はかなり有効だという点が最大の魅力です。

例えば、病院で用いる治療法としては薬や注射などを使用すると思いますが、少なからず副作用の可能性があったり、臓器に対して負担がかかったりと不安なところもあるでしょう。
そういった意味では、鍼は自身の治癒能力を用いる治療なので、安心して受けていただけます。

鍼灸が不妊に効果があるといわれている理由

鍼灸が不妊に効果がある理由は、学会や論文でも発表されています。2001年の日本鍼灸学会の報告によると、不妊治療を2年以上行い、体外受精なども3回以上行ったにもかかわらず、妊娠できなかった女性(平均年齢34.7歳)57名に対し、6ヶ月以上の鍼灸治療を行った結果、24.6%が妊娠したというデータがあります。

さらに

• 子宮内膜の厚さが基準値に改善：31人(54.4%)
• 体外受精による妊娠：14人(24.6%)

という結果が出ており、そこからクリニックや口コミで「不妊・妊活へ効果がある」と広まっていったと考えられます。

また、鍼灸の効果の一つに自律神経の調節があります。自律神経の乱れはストレスや不安症などを増幅してしまいます。不妊・妊活の場合は未来への不安や、様々なストレスがかかるため、心のケアもとても重要です。

鍼灸は体だけでなく、精神安定のために心へのアプローチも行え、体と心の両面からサポートすることが可能です。

不妊・妊活鍼灸を受けるベストなタイミングは？

不妊・妊活鍼灸は、どんな方にもいつでも受けていただけます。鍼灸はいつでも受けていただけるのが魅力の一つではありますが、血液関係や月経・生理関係に小さくても問題を抱えている方は相談してみるとよいでしょう。

自分では現在の「何が問題となるのか」の判断はむずかしいため、一度、自分自身の状態を確認する意味でも、受けていただくといいかもしれません。

不妊・妊活鍼灸の効果を最大化するために

あえて効果を最大化するためのアドバイスをするとしたら、「お腹や腰より下は温める」となります。理由としては「血液の循環」です。身体を温めると血管が拡張したり、血流が良くなるので、こちらをまずおすすめいたします。ただし患者様の状態によるものがほとんどです。

不妊・妊活鍼灸のリスクはあるの？

不妊・妊活鍼灸のリスクは、痛みや内出血などがある点です。ですが痛みはほとんどの方が耐えられるものが多く、鍼も電気も強さの調節は可能。痛みを感じた場合は、治療を担当する施術者に相談しましょう。

内出血に関しては、青アザと言われるものと同じで必ず治るものなので安心してください。血管を針が傷つけることで起こりますので、内出血を「ゼロ」にすることは、理論上不可能です。施術を受ける際は、「できるかもしれない」と思っておくと安心です。

不妊・妊活鍼灸にかかる費用と保険適用について

鍼灸院によって料金は様々ですが、5,000〜10,000円で予算を組むとよいでしょう。鍼灸は保険適用の範囲外となり、病院での下記項目が保険適用となりました。

• 人工授精
• 体外受精
• 顕微授精
• 胚移植
• 胚培養
• 胚凍結保存
• 採卵
• 精巣内精子採取

※不妊治療の対象となる年齢は、治療開始の時点で女性が43歳未満であることです。

不妊・妊活鍼灸は病院と併用しても大丈夫？

不妊・妊活鍼灸は病院と併用してもまったく問題ありません。可能でしたら通院しながら鍼灸を受けることをオススメします。

鍼灸を取り入れて、冷えや頭痛がなくなったり、検診の数値が良くなったりと根本からの身体の変化を実感している患者様も多くいらっしゃいます。

鍼灸にできないことももちろんありますし、病院にできないこともありますので、うまく掛け合わせて治療できるのが理想ですね。

不妊・妊活鍼灸を経験された方のお声

最後に、不妊・妊活鍼灸を実際に経験された方のお声をご紹介させていただきます。