「うちの子、またごはん残してる…」そんなお悩みありませんか?
大切なペットがごはんをあまり食べてくれないと、心配になりますよね。体力が落ちないか、栄養は足りているか、病気じゃないか。「どうやったらもっと食べてくれるの?」と悩みますよね。
この記事では、愛犬・愛猫の食欲をアップさせるためのコツや工夫を初心者にもわかるようにご紹介します。「ちょっとした工夫でこんなに変わるんだ!」というヒントがきっと見つかるはず。大切な家族が元気にごはんを食べられるよう、一緒にできることを見つけていきましょう。
犬や猫がごはんを食べなくなる原因とは
犬や猫がごはんを食べなくなる原因を5つ紹介していきます。
- 体調不良
歯が折れている口内炎の痛みで食べられない、胃腸の不良が起きると吐き気や下痢、便秘になり食欲が低下する事があります。 - 運動不足
活動量が少ないとエネルギー消費が少ないため食欲も落ちます。 - フード問題
酸化や湿気でフードが痛んでいる、同じ味が続くことで飽きる、ドライフードが硬く噛めないなどがあります。 - 加齢
シニア期になると嗅覚や味覚が衰えて、食欲が低下することがあります。筋力や消化力が落ちて、食べること自体が負担に感じることもあります。 - 環境やストレス
引っ越しや来客、雷や花火などの音や刺激で食べなくなることもあります。また、多頭飼いで他のペットに遠慮している場合も。
「少し様子を見ても大丈夫な場合」と「すぐに病院へ連れて行った方がいい場合」の見極め方

様子を見てもいい場合と、すぐに病院へいった方がよい場合の見極め方を見ていきましょう。
様子見でいい場合
元気がある、水はしっかり飲んでいて、排泄がいつも通りの場合。おやつは食べたり、食べる量がいつもより少ない程度であれば様子を見ていても問題ありません。
この場合、半日〜1日ほど様子見してもよいですが、それ以上続くなら要注意ですので病院へ連れていきましょう。
病院に連れて行く場合
水分を全くとらずに2日以上何も食べない。元気がなくぐったりしていたり、嘔吐や下痢を繰り返したり、歩き方がおかしい場合はすぐに病院に連れていきましょう。子猫や老犬・老猫での食欲不振は体力が落ちやすく危険ですので早めの病院受診が必要です。
特に猫は短期間の絶食でも「脂肪肝」など命に関わることがあるので、注意が必要です。
食が細い犬や猫が食べるようになった事例

食が細い犬や猫に対して、フードの与え方を工夫することで改善した事例を紹介します。
- フードを温めて香りを立たせる
犬や猫は嗅覚で食欲を感じる動物なので、香りが強くなると食いつきがよくなります。フードを温めると香りが強まり 食間も変わり食欲が上がるケースが多いです。
ウェットフードやふやかしたドライフードを人肌程度(約38〜40℃)に温めるのがポイント。
- ドライフードをふやかす、ウェットフードに切り替える
歯や口の違和感がある場合は、硬いドライフードが負担になることも。ぬるま湯や無塩スープでふやかすと食べやすくなります。
- トッピングで「食のスイッチ」を入れる
いつものフードに少量のトッピングを加えるだけで食欲が刺激されます。
例:無塩の鶏ささみ、ゆでた野菜(にんじん・かぼちゃなど)
かつお節、煮干し粉(猫向け)
ペット用スープやふりかけ
鹿の生ハムなどのトッピングも人気です。
- 与える量・タイミングを見直す
一度にたくさん与えるより、少量ずつ回数を分けて与えるほうが食べやすい子も。
運動のあとなど、食欲が出やすいタイミングを見計らうのも効果的です。
- 食器を変える・食べる場所を見直す
食器の高さや素材が合っていないと、食べづらさがストレスになります。
落ち着かない場所では食が進まないので、静かな場所でゆっくり食べられる環境を整えましょう。
ウェットフードやトッピングは毎日使用しても大丈夫なのか
ウェットフードやトッピングを使用すれば食べてくれることもありますが、毎日使用してもよいのでしょうか。ポイントが4つあるので順番にみていきましょう。
1.主役はあくまで総合栄養食
トッピングばかりが豪華すぎると、フードを食べなくなる「偏食」の原因になります。トッピングは全体の10〜20%以内を目安にしましょう。
2.カロリーや栄養バランスに注意
トッピングが多いと、カロリーの過剰摂取や栄養の偏りにつながり、栄養バランスがくずれる原因になります。特にシニアやダイエット中の子には量と質の調整が必要です。
3.味付けはしない、人間の食べ物は避ける
犬や猫にとっては、塩分・糖分・香辛料は有害になることがあります。ゆでた肉や野菜などは味をつけず「素材のまま」で与えることが大前提です。
4.開封後のウエットフードやトッピングに気をつける
ウェット系のトッピング(肉・スープなど)は、時間が経つと傷みやすいです。
食べ残したら10〜15分で下げるようにしましょう。また、ウェットフードや調理済みトッピングは傷みやすいので使い切るか、保存方法に注意することが重要です。
「たまに食べない日があるだけなのか」「本当に食欲がない状態なのか」が分からないときに判断すべき点
気分で食べないだけなのか、食欲が無く食べられないのかわからないと不安になります。そんなわからないときに見てほしい、判断すべき点を紹介します。
水分やおやつは食べる、遊ぶ元気がある、便などが通常通りの場合は、たまたま食べたくないだけな事が多いです。
1日以上何も食べない、いつもと違う場所で寝てる、歩き方がおかしい、呼んでも来ないなどがあると病院に行った方が良いです。
飼い主さんがよかれと思ってやってしまいがちな逆効果の行動

「うちの子のために」と良かれと思ってやっていることが、実は逆効果だったり、食欲不振を長引かせる原因になることも少なくありません。ありがちな逆効果な行動を次にあげていきます。
- 食べないとすぐ「違うごはん」や「おやつ」に変える
「これ食べない?じゃあこっち!」「おやつなら食べるでしょ?」と、次々に違うものを出すと、わがままで偏食の原因になります。食べなければもっとおいしいものが出てくる」と学習してしまうため10〜15分で下げて、次の食事まで待つルールが大切です。
- ずっと食器を置きっぱなしにする
「いつか食べるだろう」とごはんを出しっぱなしにすると、フードが傷む・においが飛ぶ ので食べたくなくなり、食事のリズムが崩れて空腹を感じにくくなります。10〜15分で下げ、時間を決めてメリハリをつけましょう。
- 構いすぎる、逆に放っておく
必要以上に声をかけると、プレッシャーになる子もいます。そっと見守る、そばにいて安心させるなど「適度な距離感」がカギです。
また、ペットにとって不快な接触を愛情表現と勘違いして「しつこく抱っこする」「寝てるのを起こす」などもやめましょう。
食が細いペットと向き合うときに大切にしてほしいこと
食が細いペットと向き合うときはまず、焦らず、比べず、見守る気持ちを持つ事です。
他の犬や猫と比べない、「食べない」はすぐに異常ではありません。飼い主の気持ちは伝わりますよ。嬉しい楽しい気持ちを持つようにしましょう。
愛犬・愛猫の食欲をアップさせるにはルールのある食生活を
食が細い子にとって、「どうやって食べてもらうか」はとても大切なテーマです。ただし、食べさせようとするあまり逆効果になることもあります。様子をよく観察し、無理のない範囲で食欲を刺激する工夫をし、病気の可能性があれば、迷わず動物病院へ連れて行ってあげましょう。甘やかしすぎず、ルールある食習慣を保つことが食欲アップへの近道です。