「業者に任せれば安心」と思っても、カーポートの解体には注意するべき点がいくつかあります。
費用の違いや作業の内容、近隣トラブルのリスクなどを事前に知っておくことで、スムーズに進められることがたくさんあるのです。
この記事では、業者に依頼する前に押さえておきたいカーポート解体のポイントをわかりやすく解説します。最後まで読んで、ぜひ参考にしてください。
カーポートの解体が必要になる主な理由
カーポートの解体が必要になる状況には主に、次のような3つのケースが考えられます。順番に説明するので見ていきましょう。
1.老朽化が進んだ場合
長年使用しているカーポートは、金属の腐食や支柱のぐらつきなど、老朽化による劣化が進むことがあります。放置すると事故の原因にもなるため、安全面から解体が必要になることがあります。
2.自然災害などで破損した場合
台風や大雪、地震などの影響でカーポートが破損した場合、修復が難しいことがあります。倒壊の危険がある場合は、早めに解体して安全を確保することが重要なポイントです。
3.必要なくなった場合
住宅や駐車スペースのリフォーム、庭のスペースを有効活用したい場合など、カーポート自体が不要になることもあります。使わないカーポートを放置すると景観の問題や維持管理の手間が増えるため、解体を検討することがあります。
このように、カーポートの解体は安全面・利便性の両方の観点から必要になることがあります。
カーポート解体を自分で行う場合と業者に依頼する場合の比較

カーポートの解体を考えるとき、自分でやるか、業者に任せるかという選択があります。それぞれのメリットとデメリットを具体的に整理をしたので、見ていきましょう。
自分で解体する場合
メリット
- 工具やトラックをすでに持っていて、ある程度の解体知識がある場合は、費用を抑えられる
- 自分のペースで作業ができる
デメリット
- 工具やトラックを揃える必要がある場合、費用や手間がかかる
- 作業中の怪我のリスクがある
- 廃材処理や搬出の手間が大きい
業者に依頼する場合
メリット
- 専門知識と経験を持ったプロが作業するため安全である
- 解体から廃材処理まで一括で依頼でき、手間が少ない
- プロのため作業時間が短く、スムーズに進む
デメリット
- 自分で行うより費用がかかる
メリット・デメリットを総合的に考えると、工具や経験が揃っていない場合は、業者に依頼した方が安全かつ効率的です。特にカーポートの解体は重い部材や高所作業を伴うことが多いため、無理をせずプロに任せるのが安心です。
カーポート解体の費用相場と費用が変わるポイント
カーポート解体の費用は、サイズや材質、設置場所によって変わります。一般的な目安を紹介するので見ていきましょう。
- 1台用カーポート:2~3万円
- 2台用カーポート:3~5万円
- 3台用カーポート:7~9万円
さらに、基礎の撤去費用(1ヶ所7~8千円程度)や廃材処分費用が別途かかる場合があります。
規模や状況によって費用は変動するため、事前に見積もりを取ることをおすすめします。
カーポート解体で費用を抑えるポイントとは
カーポートの解体は、家具や家電を処分するときのように、自分でできる作業で費用を大幅に抑えるのは難しいのが現状です。
しかし、自治体や行政によっては解体費用の補助金制度を設けている場合があるので確認してみてください。住んでいる地域の制度を確認して、利用できる補助があれば活用することをおすすめします。
カーポート解体業者を選ぶときの注意ポイント

カーポート解体業者を選ぶ際は、2つのポイントに注意しましょう。
相見積もりを取る
1社だけに依頼せず、複数の業者から見積もりを取ることが大切です。費用やサービス内容を比較することで、納得のいく依頼先を選べます。
立ち合いなしで契約しない
電話やメールだけで契約せず、必ず現地で立ち合いを行い、作業内容や費用を確認しましょう。現地確認によって、追加費用やトラブルのリスクを減らすことができます。
見積もり依頼時に確認すべきポイント
カーポート解体の見積もりを依頼する際は、トラブルを避けるためにも3つのポイントを必ず確認しましょう。
1.「一式」と記載されている内容を確認
一式料金と書かれていても、具体的にどの作業が含まれているかを確認しましょう。
2.別途費用の有無を確認
見積書に記載されていない追加費用には、基礎撤去費や廃材処分費などが含まれることがあります。
追加費用が発生する場合は、金額の目安もあわせて確認しておくと安心です。
3.合計金額が正確か確認
追加費用の発生条件や金額も含めて、最終的な支払い額を確認しておきましょう。
お金に関する確認は少し聞きづらいかもしれませんが、事前にしっかり確認することで、後からのトラブルを防ぐことができます。
カーポート解体のリスクと安全対策

カーポート解体には、作業中や周囲へのさまざまなリスクがあります。また、安全に作業を行うためには安全対策も必要になります。それぞれポイントに分けて紹介しますので見ていきましょう。
カーポート解体のリスク
- 落下・挟まれ事故:部材や工具の取り扱い中の事故
- 高所作業による事故:脚立や足場での作業時
- 飛散物や騒音・振動:近隣住民への影響
安全対策
- 安全帯・ヘルメット・保護具の着用
- 落下防止ネットや立入禁止区域の設置
- 防塵シートの使用や近隣への事前説明
- 部材を慎重に取り外し、適切に廃棄
特に重い部材や高所作業を伴うカーポート解体は、専門業者に依頼することで事故のリスクを大幅に減らすことができます。
カーポート解体の手順と必要な道具
カーポート解体の手順や必要な道具について、解説していきます。
基本の手順
- 足場と養生の準備
まずは作業できるスペースを確保し、防塵シートで周囲をカバーします。 - 屋根のパネルを外す
「上から下へ」が基本です。屋根のパネルを1枚ずつ、金具を外しながら取り外しましょう。 - 柱の撤去
柱の処理には2つの方法があります。
① 新しいカーポートを設置する場合は、基礎ごと撤去して穴を埋め戻します。
② 特に設置予定がない場合は、基礎の上で切断し、表面をコンクリートで仕上げます。
必要な道具
- ヘルメット、安全帯、手袋、保護メガネなどの安全具
- 脚立や足場板(安定した作業用)
- 電動ドライバー・スパナ・ハンマーなどの基本工具
- 防塵シートや養生テープで周囲を保護
カーポート解体は安全第一で、無理せずプロに相談を
カーポートの解体は、屋根パネルや柱の取り外しなど、一見シンプルに見えても高所作業や重量物の扱いがあり、思わぬ事故につながるリスクがあります。必要な道具や知識が揃っていればDIYも可能ですが、多くの場合は専門業者に依頼した方が、安全かつ効率的です。廃材の処理や基礎部分の撤去なども任せられるため、余計な手間を省くことができます。
また、費用相場や補助金制度を事前に調べて複数の業者から見積もりを取ることで、金額の面に関しても安心して進めることができます。特に補助金制度は地域によって条件が異なるため、早めに確認しておくとよいでしょう。
カーポートの撤去を検討している方は、安全面とコスト面の両方を考え、自分に合った方法を選ぶことをおすすめします。安全でなおかつ1番納得できる形で解体を進めることが重要なポイントです。