突然の強風でネットが繋がらなくなってしまった…そんな経験はありませんか?

テレワークや動画視聴、オンラインゲームなど、私たちの生活に欠かせない光回線。ところが、天候の影響で予期せぬトラブルが発生することもあるのです。特に「強風による通信障害」は意外と知られておらず、対処法が分からずに困ってしまう人も多いはず。

この記事では、光回線が強風で繋がらなくなる原因から、自宅でできる確認ポイント、そして具体的な解決策まで、わかりやすく徹底解説します。

強風の場合に起こり得るトラブル

青空の下に立つ電柱と複雑に張り巡らされた光回線ケーブル。強風によるケーブル損傷や通信障害のイメージ。

強風の場合に起こり得るトラブルを3つ紹介していきます。

電柱や光ファイバーケーブルの損傷

  • 強風によって倒木や飛来物が電柱に衝突し、光ケーブルが切断・断線することがあります。
  • 特に、古い電柱や細いケーブルが使われている場所では、風の影響を受けやすくなります。

光ケーブルのたるみ・脱落

  • 強風でケーブルが大きく揺れることで、固定金具が緩んだり、ケーブルがたるんでしまうことがあります。
  • これにより信号の伝達に影響が出たり、最悪の場合ケーブルが外れて通信不能になるケースも。

中継装置・通信機器の故障

  • 光回線は中継装置(光クロージャーや光配線盤)を通じて各家庭に接続されています。
  • 強風で電柱に取り付けられた機器が物理的な衝撃を受けると、故障や接触不良が発生する可能性があります。

強風時に光回線が繋がらなくなる原因とは

強風時に光回線が繋がらなくなる原因にはどのようなものがあるのか、見ていきましょう。

屋外設備のトラブル

  • 強風で電柱が倒れたり、木の枝や飛来物がケーブルに当たることで、光ファイバーが切断されることがあります。
  • 強風によってケーブルが激しく揺れると、接続部が緩んだり、光信号がうまく伝わらなくなることがあります。
  • 電柱や地下に設置されている光クロージャー(光ファイバーの接続点)や配線盤が衝撃を受けると、通信が途絶えることがあります。

家庭内機器の影響

  • 強風による瞬間的な電圧変動(瞬停や過電流)で、ONUやルーターが誤動作を起こすことがあります。
  • 雷を伴う場合、ONUやルーターの内部基板がダメージを受けて壊れる可能性もあります。
  • 強風で家の壁や外壁の配線がズレると、接続が不安定になることがあります。

 Wi-Fiの不安定化(電波干渉)

  • 強風で家の中の電子機器が動いたり、配置が変わることで、Wi-Fiルーターの位置がズレ、電波が届きにくくなることがあります。
  • 窓やドアを閉め切ると電波の反射が変わり、一時的に通信が不安定になるケースもあります。

強風で光回線が繋がらない時の対処法

強風で光回線が繋がらなくなった場合、まずユーザーが試せる簡単なチェックポイントを紹介します。3つありますので、順番に見ていきましょう。

基本的なチェック

スマホのモバイル回線で障害情報を確認しましょう。

  • プロバイダの公式サイトやSNSで通信障害の有無をチェック。
  • 停電が発生していないか電力会社のサイトで確認。

機器の再起動(最も簡単で効果的)

次にONU(光回線終端装置)とルーターの電源を入れ直してみましょう。

  1. ONU(光回線終端装置)の電源を抜く(コンセントから抜く)
  2. ルーターの電源も抜く
  3. 1~2分待ってから、ONU→ルーターの順に電源を入れる
  4. ランプの状態を確認(正常なら緑点灯、異常なら点滅や消灯)

ケーブルや配線の確認

次に室内の配線が抜けていないかチェックします。

  • ONUとルーターのLANケーブルがしっかり挿さっているか確認。
  • 電源コードが緩んでいないか確認。

ルーターやONUの効果的な再起動のタイミングとは

ルーターやONU(光回線終端装置)の再起動は、光回線が繋がらない・不安定なときに試すと効果的です。特に以下のような状況では、再起動によって改善する可能性があります。

再起動が効果的なタイミング

  • 強風などで瞬間的な回線トラブルが発生した後、機器が正しく再接続できていなくてインターネットが突然切れたり使えなくなったタイミング。
  • ルーターやONUが長時間動作していて処理が遅くなっている場合、回線速度が極端に遅くなっているタイミング。また、一時的な回線の詰まり(ネットワークのキャッシュ)がクリアされる可能性も期待できます。
  • ルーターが長時間動作し続けメモリが圧迫されている場合や、他の電子機器との干渉が発生している可能性がある時などWi-Fiの接続が不安定なタイミング。

障害情報を確認するポイント

自宅のソファでスマートフォンを見つめ、通信障害情報を確認する女性。インターネット不通時の状況をイメージ。

プロバイダや回線業者の障害情報を確認する際のポイントを紹介します。

公式サイトやSNSで最新情報をチェック

  • プロバイダの公式サイトには、リアルタイムで障害情報が掲載されることが多い。
  • アクセスが集中するとサイトが重くなることもあるため、X(旧Twitter)などのSNSも併用するとよい。

他のユーザーの報告を確認する

  • ダウンディテクター(日本国内の主要サービスの障害情報をリアルタイムで確認可能)のような、障害情報サイトを利用しましょう。

自宅だけの問題か、広範囲の障害かを見極める

  • 障害情報を確認する際、「自分の家だけの問題なのか」「広範囲で発生しているのか」を判断するのが重要

強風時でも光回線を安定して使うための予防策

レンガ調外壁に取り付けられた光回線の屋外配線。強風時の配線確認や保護の重要性をイメージ。

強風時でも光回線を安定して使うためには、屋外設備の保護や通信機器の適切な管理が重要です。以下の予防策を実施することで、強風の影響を最小限に抑えられますので見ていきましょう。

光ファイバーや配線の確認・固定

  • 強風による振動や飛来物が原因で、光ファイバーやLANケーブルが抜けたり、傷ついたりすることがあります。
  • 屋外配線の緩みをチェックし、結束バンドやケーブルクリップで固定すると、強風による揺れを防げます。

屋外の光コンセント(光キャビネット)の保護

  • 戸建ての場合、外壁に設置された「光キャビネット(光コンセント)」が風で損傷することがあります。
  • キャビネットがしっかり閉じているか確認し、必要なら防水テープで補強しましょう。

ルーターやONUの電源対策(UPSの導入)

  • 強風で瞬間的な停電や電圧変動(瞬低)が発生すると、ONUやルーターの動作が不安定になることがあります。

ルーターやONUの設置場所を工夫する

  • 強風時に窓際や玄関付近の機器が影響を受けることがあるため、なるべく屋内の安定した場所に設置しましょう。
  • ルーターやONUは床置きせず、棚の上など安定した場所に設置すると、ホコリの蓄積や誤作動も防げます。

LANケーブルの劣化チェック

  • LANケーブルが劣化すると、風での振動やちょっとした動きで断線しやすくなります。
  • ケーブルが折れ曲がっていたり、コネクタが緩んでいたりしないか定期的にチェックすることが重要なポイントです。

光回線のトラブルが発生したとき、どこに相談すればよいのか 

光回線のトラブルが発生した際は、原因に応じて適切な窓口に相談することが重要です。

回線の不具合はユーザー側の問題ではなく、回線業者やプロバイダの障害が原因のこともあります
問い合わせる前に、まず公式サイトやSNSで障害情報をチェックしましょう。

正しい知識と対処法で快適に使おう

強風による光回線の不具合は予想外ですが、原因を知り、正しく対処することで被害を最小限に抑えることができます。日常的にネットを利用しているからこそ、トラブル時に慌てないための準備が大切です。今回ご紹介した確認ポイントや解決策を参考に、いざという時にも落ち着いて対応できるようにしておきましょう。