建設現場やリフォーム工事の現場でよく耳にする「コア・ハツリ作業」。一見、専門的でハードなイメージがあるこの仕事ですが、実は多くの初心者がその中に面白さややりがいを感じているのをご存知でしょうか?
この記事では、コア・ハツリ作業とは何かという基本から、未経験者がこの仕事に魅力を感じる理由、そしてその奥にあるやりがいの本質について、わかりやすくご紹介していきます。体を動かす仕事に興味がある方や、手に職をつけたいと考えている方は必見です。
コア・ハツリ作業とは

コア・ハツリ作業の具体的な作業内容や特徴についてご紹介します。
コア作業
コア抜き(コアドリリング)とは、コンクリートやアスファルトに丸い穴を正確に開ける作業です。
- 給排水・電気・ガスの配管・配線ルートを作る
- 換気ダクトやエアコン用の穴を通す
- 地質調査や構造物の内部検査のためのサンプル採取
これらのような目的で作業します。
作業には、ダイヤモンドビット付きのコアドリル機械を使用し、騒音や振動を最小限に抑えて穴を開けます。
ハツリ作業
ハツリ作業(斫り)とは、コンクリートやモルタル、タイルなどの表面を削ったり、壊したり、はがしたりする作業です。
- 不要なコンクリート部分の除去
- 壁や床の改修・修繕
- タイルやモルタルの剥がし
- 新しい設備のためのスペース確保
これらの目的で作業します。
工具としては電動ハンマー、チッパー、グラインダー、電動ピックなどが使われます。粉塵や振動が発生するため、安全対策が重要です。
コア・ハツリ作業は、「見えない部分の土台づくり」とも言え、建物や設備の機能性を支える重要な仕事です。大がかりな建設作業の中でも、非常に実用的で専門性の高い分野となっています。
コア・ハツリ作業の魅力

コア・ハツリ作業は初心者でも惹かれる魅力がたくさんあります。その理由を一緒に見ていきましょう。
形に残る達成感がある
コア抜きでキレイな丸穴を開けたり、ハツリ作業で不要な部分を正確に取り除いたりすることで、目に見える成果がはっきりと残ります。
作業が終わったあとに「自分の手で現場を変えた」という充実感が味わえるのは、この仕事の大きな魅力です。
技術が身につく職人仕事
コア・ハツリは、丁寧さと精度が求められる技術職です。
やればやるほど技術が磨かれ、機械の扱い方や現場での対応力も向上していきます。経験を積むことで「一人前の職人」として重宝される存在になれます。
未経験からでも始められる
コア・ハツリ作業は、専門性がありながらも未経験者の採用も多い業種です。最初は簡単な作業やサポートから入り、徐々に道具の使い方や現場での動き方を学べるので、ゼロからでもスタートしやすいのが魅力です。
専門性がありながらも未経験者の採用も多い業種です。最初は簡単な作業やサポートから入り、徐々に道具の使い方や現場での動き方を学べるので、ゼロからでもスタートしやすいのが魅力です。
ハリ・ハツリ作業で感じるやりがいとは
ハリやハツリ作業は、現場で絶対に欠かせない重要な工程です。
配管や電気設備の取り付けには、コンクリートを正確に削ったり、壊したりする必要があります。つまり、自分が作業をしなければ次の工程に進めない、そんな現場での「頼られる存在」であることが、仕事のやりがいにつながります。
また、決められた納期にきちんと仕事を納められた時にもやりがいを感じます。それが納期前なら余計に、利益もでるとさらにやりがいを感じます。
作業を安全に行うために意識するべきこと
作業を安全に行うためには各現場のルールを守りましょう。
電動工具を取り扱うので手元確認や工具の始業前点検を怠らず、めんどくさがらずひとつひとつ確実に確認しながら行うことが事故防止になります。
もちろん体調管理も重要なので意識しましょう。
コア・ハツリ作業を始める際に必要な資格や準備
特に資格はいりませんが、勤め始めてから会社に「このような資格をとって欲しい」と言われることがあります。
特別教育(電動工具を使う場合)
- 「振動工具取扱作業者に対する特別教育」
ハンマードリルや電動ハンマーなど、振動工具を使用する際に義務付けられている教育です。※労働安全衛生法に基づき、事業者が実施するもので 通常は1日〜1. 5日程度の講習で取得可能です。
コア抜きに関連するその他の資格(任意・現場による)
- 石綿作業主任者(アスベストがある場合)
- 足場の組立て等作業従事者特別教育(高所作業がある場合)
- 職長・安全衛生責任者教育(作業のリーダー向け)
作業内容・現場のルールに応じて必要になることがあります。
必要な準備品としては、職種関係なくフルハーネスを持っていると建築現場では活躍します。
初心者がコア・ハツリ作業に必要な道具を選ぶポイント
初心者がコア・ハツリ作業に必要な道具を選ぶ際のポイントを見ていきましょう。
作業内容に合った道具を選ぶ
コア抜きには「コアドリル」、ハツリには「電動ハンマー(ブレーカー)」など、作業の種類に合った専用工具が必要です。何を削るのか・どれだけの穴を開けるのかを事前に明確にしましょう。
初心者向けの扱いやすいモデルを選ぶ
はじめは軽量でコンパクトなモデルがおすすめ。大きすぎる機械や重い工具は扱いにくく、疲れやすいため作業効率が落ちてしまいます。
国内製品で、信頼できるメーカーを選ぶ
マキタ、HiKOKIなどの国内製品で信頼性が高くサポートが充実しているメーカーを選ぶと安心です。アフターサービスや部品交換のしやすさも考慮しましょう。
わからない場合は先輩の職人に聞くのがよいです。
安いものは壊れたり不都合が起きやすいので注意しましょう。
コア・ハツリ作業の技術を身につけるためのポイント
今はYouTubeなどでも各社作業内容を載せているので、YouTubeで勉強するのをおすすめします。
しかし、建築業は現場で先輩職人の動きを見てわからないときは先輩に聞くのが1番です。
トレーニング施設などはあまりありませんが、会社によっては自社でそういった施設を作っている場合もあります。
コア・ハツリ作業の必要な場面

コア・ハツリ作業は、新築工事でも改修工事でも必要とされています。
ハツリ作業では内装屋さんが入る前の工程でコンクリートの膨らみを削るなど、改修工事では既存の壁など床などを壊し新たに作り直すための作業で必要とされます。
コア作業は、コンクリートやアスファルトに円形の穴を開ける作業で、主に配管・配線・空調設備の取り付け時に必要とされます。ビルやマンションなどの建築現場では、各階をつなぐための穴あけに活用されます。道路工事や構造物の検査・補強でも重要な役割を果たします。
ハツリ作業では音がかなり出るためコア削孔で騒音を減らし近隣への配慮のため各現場にて必要とされています。
やりがいや達成感のある職人の仕事
コア・ハツリ作業は、建物の安全や快適さを支える「縁の下の力持ち」のような存在です。
技術を身につけることで、役立つスキルとなり、やりがいや達成感も大きい仕事です。
未経験からでもスタートでき、コツコツ努力すれば職人として成長していける世界。
「手に職をつけたい」「現場仕事に挑戦してみたい」と思っている方には、まさにピッタリの分野です。
最初の一歩を踏み出すのは不安かもしれませんが、道具の選び方や安全への意識を大切にすれば、きっとあなたも現場で頼られる存在になれます。